あけましおめでとうございます
ひこばえです
年末におせちの材料を買いにスーパーに寄ったところ、2種類の豆乳が並んでいました
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豆乳なんて何年も飲んでいないなーと眺めていると、2種類の豆乳の頭には、それぞれ”無調整”と”調製”の字が・・・
へぇー、”むちょうせい”と”ちょうせい”ね。なにがちがうんだろ?
ん?無調整と調製?
おいおい、誤植ですか?”ちょうせい”のせいの字がそれぞれ違うんですけど・・・
サッポロビールのLAGER、LAGARと同じくやらかしましたか?
調べると、どうやら“むちょうせい”・“ちょうせい”の”せい”の字はそれぞれであっているようです
では、なにがどう違うの?
日本農林規格(JAS)による豆乳の定義
![](https://hikobaeblog.com/wp-content/uploads/2022/01/drink_tounyu2.png)
日本農林規格(JAS)によると、豆乳には
- 豆乳
- 調製豆乳
- 豆乳飲料
の3種類があるようです
それぞれの定義を要約すると
豆乳
大豆から熱水等から成分を溶出させた大豆固形分が8%以上のもの
※ 要するに大豆と水だけのものです
調製豆乳
大豆豆乳液に調味料を加えた大豆固形分が6%以上のもの
※ 前段の豆乳に調味料を加えて味を整えたものです
豆乳飲料
調製豆乳液に搾り汁(果汁や野菜汁等)や風味原料等を加えた大豆固形分4%以上のもの
※ 前段の調製豆乳液にいろんな風味を加えて味を整えたものです
無調整は?
不思議なことにJASの定義には”無調整”どころか、”調整”という語句はありませんでした
であれば、調製していないということで無”調製”としたほうがよいのでは?と思ってしまいます
日本語の”調整”と”調製”の意味
![](https://hikobaeblog.com/wp-content/uploads/2022/01/dictionary4_kokugo.png)
Weblio辞書サイトを使って、それぞれ『精選版 日本語大辞典』を参照しました
調整
調子を整えたり、ものごとの過不足などに手を加えて、つり合いのとれた状態、正しい状態にしたりすること。
調製
きまりごとなどに合うようにととのえてつくること。注文に合わせてこしらえること。
であれば、無調整は?
辞書の”ちょうせい”から、
”調製”に、否定の”無”を加えると、きまりごとに合わせずととのえないとなります
これだと、なんだか食品として大丈夫?と不安になってしまいますので、”調製”という語句はあてはまらないと感じました
では、”調整”はどうかというと、否定の”無”を付け加えると、”無調整”は過不足を加えないという意味となります
JASの豆乳はそもそも大豆と水だけのものですので、こちらの”無調整”とするほうがしっくりきますね
業界での定義
いろんな業界がいろんな協会を作っています
豆乳にも業界があり、協会もありました
その名も「日本豆乳協会」
その日本豆乳協会のサイトを見るとこんなことを書いてありました
![](https://hikobaeblog.com/wp-content/uploads/2022/01/7358c93eb2e5db3babe7e54e6b22e7da-1024x333.png)
これにも、調製豆乳と豆乳飲料はありますが、無調整豆乳のことは書いてありません
「豆乳類品質表示基準」と書いてあったのですが、リンクが死んでました
Google先生で検索したところ出てきました
中身を読むと、やっぱり無調整って書いてない
書いているのは、豆乳にあっては「豆乳」と書けとだけ・・・
![](https://hikobaeblog.com/wp-content/uploads/2022/01/2134ec297cdbaa5441c0aa27bdbf07a4-1024x236.png)
なぜ?
ほかに『豆乳類の表示に関する公正競争規約及び施行規則』というのを見つけたので覗いてみたところ、答えになるような文言を見つけました!
![](https://hikobaeblog.com/wp-content/uploads/2022/01/703c12f9e56e2a34b02bc14adf958837-1024x452.png)
規則の(不当表示の禁止)の項に「無調製豆乳」はまぎらわしいので表示を禁止とするとなっています
やはり、さきほどの辞書からの”調製”では否定形とすると、きまりごとに合わせずととのえないという食品としては大変不安な言葉となってしまいます
なので、”調整”の語句を採用してその否定形とすることで、大豆と水以外の過不足を加えていないですよとの意味としたかったのではないでしょうか?
これが答えなんではないかと思います
まとめ
JASでは豆乳の種類は、豆乳、調製豆乳、豆乳飲料の3種類と決められています
辞書で調べた”ちょうせい”を否定形とすると
”無調製”とすると、きまりごとにあわせずととのえないとなるので食品としては大丈夫かと不安となってしまいます
”無調整”とすると、過不足を加えないとなるので、大豆と水以外の過不足を加えていないとなるので、JASの豆乳としての定義がより強調されます
メーカーは、規則で”無調製”という語句を禁止されているので、より豆乳としての定義が強調される”無調整”という語句を商品名に採用したのではないでしょうか?
これはあくまでもひこばえの推測です
残念ながらひこばえが調べた限りでは、明確な答えはありませんでした
どなたか理由をお知りの方がいらっしゃいましたら教えてください
以上、おわりん
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